10月4日


雪のカンドーナ峠を越えて

いよいよ、最後の目的地であるクイーンズタウンへ約300キロのドライブ。
予定のコースを辿って、間もなくクイーンズタウンという国道6号線に入ったら、何と道路が閉鎖されている。そこにいた係官に事情を聞くと、この季節には、国道6号線は朝と夕方に短い時間帯の間開くだけで、あとは閉鎖されるという。幹線道路が通れないなど、予想もしなかった事態である。

係官に教えられたとおり、大迂回して山越えの道を通るため、折角来た方角に向けて延々と引き返す。雨は時折土砂降りとなり、前方もよく見えない。
おまけに、室内灯が点いたまま、消えなくなってしまった。ガソリン・スタンドで見て貰っても、偶々そこにいた観光バスの運転手に調べて貰っても、原因が判らない。
不安を抱えながらの運転である。

漸くワナカという比較的大きな観光地に辿りついたが、そこから山越えの道路に入る道が判らない。目についた観光案内所に飛びこんで、クイーンズタウンへの道を聞いたら、何といま引き返してきた道を教えてくれる。山越えの道は、雪が積もっていて危険だから、夕方まで待って国道6号線を行きなさいということである。

今更また引き返す気にもならず、ともかく行けるところまで行ってみようと、山越えの道を走ることにした。途中で動きがとれなくなって、バッテリーが上がってしまうという最悪の事態も考えたが、もう半ばやけっぱちの心境である。
ところが、またも「案ずるより産むが易し」で、山道は雪掻きが済んだばかり、さほどの苦労もなく無事クイーンズタウンに到着できた。

室内灯の問題があるので、空港に直行し、レンタカー事務所に行ったが、カウンターには誰もいない。空港の係官に事情を話して、電話を掛けて貰う。
電話を渡されて話したら、何々通りにあるフォードの修理工場へ持っていけと言う。
初めての街で何々通りと言われても簡単に判る筈がない。結局地図をよく調べて、何とか修理工場に辿りついた。

かくて難行苦行の末、漸くホテルにチェックインできたが、どちらかといえば長期の滞在向きのホテルで、台所の設備が整っている反面、レストランは付いていない。
疲れているし、天気も悪いが、空腹に耐えきれず、すぐ街へ繰り出す。この寒さでも、家々の庭にある桜が満開であったのには驚いた。

中心街へ入ってすぐ、大衆食堂的な中華料理店が目についたので、そこへ飛びこんで春巻、ワンタンメン、炒飯などを食べる。これがとても美味しかった。

これで元気を取り戻し、足を延ばしてワカティブ湖畔を散歩する。
桟橋に、分厚いマントを羽織った若い女性達の姿がある。何をするのかと思ったら、この寒さのなかでスピード・ボートに乗るのを待っているのであった。


ワカティブ湖のボート乗り場


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